Excel の AI

Excel の AI は Microsoft 365 Copilot を活用し、列や数式の追加、テーブルの書式設定、データに関する分析情報の提供など、特定のスプレッドシートのタスクをすばやく行い、よりスマートに作業できるようにサポートします。

次の手順に従って、Copilot in Excel の使用を開始しましょう:  

1. OneDrive または SharePoint に保存されている既存の Excel スプレッドシートを開きます。
2. [ホーム] タブから、[Copilot] アイコンを選択し、チャット ウィンドウを開きます。アイコンが表示されていない場合は、はじめに Microsoft 365 Copilot にサインアップする必要があります。
3. 提案されたプロンプトから選ぶか、独自のプロンプトを入力します。
4. 使い道に迷ったら、チャット ボックスの [プロンプトを表示] アイコンを選択して、Copilot in Excel でできることの例を見てみましょう。

データ クリーニング

Excel の AI ツールで最も便利なものの 1 つが、データをすばやくクリーニングする機能です。大規模なデータセットには矛盾やエラー、重複が付き物です。Copilot in Excel にこれらの問題を自動的に検出して修正してもらいましょう。たとえば、Copilot にデータの形式を標準化し、重複エントリを削除してもらえば、より正確で扱いやすいデータになります。

データの傾向はわかりにくい場合があり、複雑なデータや膨大なデータともなればなおさらです。Excel の AI はデータを分析し、重要なパターンや傾向を浮き彫りにすることで、このプロセスをシンプルにできます。Copilot in Excel に、スプレッドシートをより明確にまとめたチャートやグラフを作ってもらうこともできます。

数式はどれも一緒ではありません。複雑な数式は時間がかかり、エラーが起きやすくなります。Excel の AI に、対象のデータに基づく適切な数式を提案してもらい、作業時間を短縮すると同時にミスを減らしましょう。複雑な計算や複数の関数の組み合わせが必要なら、Copilot in Excel がプロセスをガイドしたり、適切な数式を生成したりできます。

Copilot は Excel での作業中に、ユーザーのアクションに応じて、コンテキストを踏まえた提案ができます。たとえば、データの並べ替えやピボットテーブルの作成の際に、Copilot はワークフローを改善できる方法や近道を教えてくれるかもしれません。このような提案はプロセスを効率化し、データを使った作業をよりわかりやすくしてくれます。

データの構造と内容を理解することで、Copilot in Excel は詳細なレポートを自動的に生成できます。AI はデータに基づくサマリーやビジュアライゼーション、主な分析情報を、すべてプロのような形式で含めることもできます。この機能は、手作業で情報をまとめることなく、すばやくプレゼンテーションを作ったり、わかったことを他の人に伝えたりできるので、便利です。

効率の向上

時間がかかる作業を自動化すれば、作業効率が上がります。たとえば、Excel の AI はデータを自動的にクリーニングしたり、数式を提案したり、レポートを生成したりできます。これにより、作業が早く終わり、その分より重要な詳細に集中できるようになります。

データの分析や管理でヒューマン エラーが発生し、誤った結論や決定へとつながることは、珍しくありません。Copilot in Excel が数式を提案し、複雑な計算を担えば、そのようなミスを減らせます。

決定の善し悪しはデータの善し悪しにかかっています。Copilot からデータに基づく分析情報を得ることで、より優れた意思決定が可能になります。Excel の AI は、一目ではわかりづらいパターンや傾向、重要な情報を認識できます。

大きなデータセットを扱うのは気が遠くなり、課題が伴いますが、Copilot in Excel で大量のデータをすばやく処理すれば、大仕事でも簡単にこなせるようになります。このようなスケーラビリティがあれば、大きさや複雑さに関係なく、あらゆるデータを簡単に扱えるようになります。列が何千列もあろうと、いくつもの複雑なシートがあろうと、問題ありません。

Excel に自信がなくても、Copilot in Excel はユーザー フレンドリで使いやすくデザインされています。何が必要か伝えて既存のサンプル プロンプトを選ぶだけで、作業を手伝ってもらったり、提案を受けたり、さまざまな関数の説明を表示したりできます。

さまざまなビジネスのシナリオや業界で Copilot in Excel がどのように活躍できるか、実用的な例をご用意しました。
 

財務分析

 

• 財務予測の作成: 過去のデータを分析し、今後の傾向を予測することで、瞬時に財務予測を生成します。

• 予算分析:  実際の出費と予算を比較しその差を示すことで、詳細な予算分析を作成します。

• 投資評価:  財務指標を分析し利益の可能性を予測することで、投資の機会を評価します。

• 主要業績評価指標 (KPI) の分析:市場データを確認し、コンバージョン率、顧客獲得コストなど、どの KPI が好調かを確認します。

• 傾向分析:一時的な顧客の関心の急増など、市場データの傾向を検出することで、キャンペーンの改良の参考になります。

• 顧客分類:購買行動、人口統計、エンゲージメント レベルに基づき顧客データを分析し、よりターゲットを絞ったマーケティングを可能にします。

• 販売傾向の予測:過去の販売データを分析し今後の販売傾向を予測することで、より効率的な計画作りができます。

• 顧客行動の分析:購入パターンなどの顧客行動を予測することで、より的確な営業戦略作りに役立ちます。

• ノルマの設定:業績データと市場状況を分析し、実現可能な販売ノルマを設定します。

• 在庫のニーズへの対応:過去の販売データに基づき今後の在庫のニーズを予測し、品切れや過剰在庫を防ぎます。

• サプライ チェーンの最適化:サプライ チェーン データを分析し、効率の悪い点を特定します。

• コスト管理:在庫コストの監視と管理を行い、経費を抑えます。

• 従業員の業績分析:従業員の業績データを分析し、優秀者を特定し、成長の機会を見つけます。

• 離職率分析:従業員の離職率を分析することで、人事部が定着率の問題に対し積極的な対策を講じらるようになります。

• 人員計画:現在のデータと傾向に基づき、今後の人材のニーズを予測します。

• 学生の成績の傾向:学生の成績の傾向を特定することで、学生の得意分野と苦手分野を把握できます。

• リソースの割り当て:教材の使用頻度と効果を分析することで、最適な活用方法がわかります。